
高級な松阪牛を松阪市内でリーズナブルに楽しむチャンス!
松阪牛といえば、全国的に知られる、高級食肉ブランドの一つ。「つづきは三重で」の連載によると、松阪市民にとって焼き肉といえば“鶏肉”だそうですが(松阪で焼肉といえば、鶏肉らしい!?)、松阪を訪れたら、やっぱり食べてみたいグルメのナンバー1といえば松阪牛です。
ただし、高級牛肉ですから、いくらおひざ元の松阪市に行っても“すき焼き・ステーキ・焼き肉”などは、やはり高価です。
そんな松阪牛を、手軽に味わえるイベント「ちょこっと松阪牛」が松阪市で開催されているという噂が。そこで、「つづきは三重で」取材班のフードライター・高田 強が、現地に。関西圏の情報誌やテレビのグルメレポートを担当する胃袋を使って取材をしました。※紹介するメニューはすべて税込み。
まずは、イベントの内容を確認するために、松阪市役所へ。
担当である、松阪市 産業文化部 観光交流課の佐野謙太さんに話を聞きました。
—————「ちょこっと松阪牛」のイベント内容を教えていただけますか。
佐野さん「松阪市内27のお店がテイクアウト用に、松阪牛を使用したメニューを用意。それを“ちょこちょこ”食べ歩きしていただこうという企画です」
—————観光客がいろいろと食べられるようにということですか。
佐野さん「そうなんです。これまで松阪牛というと、すき焼き、焼き肉、ステーキなどガッツリ食べるメニューが中心でした。しかし、女性の方をはじめとするお客さまから、“松阪牛を軽く食べたいのだけれど”という問い合わせが観光情報センターにあり、それに応えられるイベントがやっと実現したんです。今回のイベント参加店全店のメニューを地図付きで紹介したパンフレットも作成しました」
—————パンフレットを見ると、全27店のメニューのバリエーションが豊富ですね。
佐野さん「サンドイッチにハンバーガー、牛串にコロッケなど、各店がいろいろアイデアメニューを用意してくださいました。テイクアウトして、市内の公園でピクニック気分を楽しみながら、食べていただけたらうれしいですね」
—————しかもリーズナブル。
佐野さん「108円からあります。計画の際、“なるべく1,000円以内で”とお願いしたのですが、原価率度外視で出してくださるお店が多くて。1,000円を超えていても、それ以上のお値打ちメニューになっています」
—————高級なお店もありますが、もちろんテイクアウト可能なんですよね。
佐野さん「基本的に、全てテイクアウトが可能です。旅の思い出に買って、お帰りの道中に食べていただいくのもいいかもしれません」
—————ありがとうございました。それでは何店か回ってみます。
佐野さん「パンフレットは、ホームページからダウンロードできますので、ぜひご利用ください」
◆女子旅必須の写真映えもバッチリ
高級寿司店が作った松阪牛の巻き寿司
最初に訪れたのは、松阪市で人気の寿司店「すし処 君家」。お昼時に訪問しましたが、平日なのに予約でいっぱい。三重の地物をはじめ、日本全国から仕入れた旬の魚介を握ってくれます。こちらの「ちょこっと松阪牛」は、松阪牛の巻き寿司です。
松阪肉巻ハーフ(4切)1,404円
〈高田の実食〉松阪牛の三角バラ肉を、しゃりとおぼろ昆布でクルリと巻いた松阪肉巻きハーフ。肩バラ肉にある“三角バラ肉”は、牛の大トロといわれるだけあり、脂の甘味を感じさせつつも、酢飯のおかげでしつこさを感じさせない、バランスの良さが魅力です。一緒に巻き込まれた大葉、梅肉、ニンニクも、寿司の完成度をアップ。この価格で食べられるのは、かなりお値打ちです。
「遠方に持ち帰られる方には108円で保冷バックを用意しています」と、忙しい中、にこやかに対応してくださった「すし処 君家」の店主・山口和司さん。
目の前で握られる9席のカウンターも人気ですが、写真の離れなどの個室も好評だそうです。
三角バラ肉は、ビックリするほどのやわらかさでした!
◆ガッツリ男飯ならコレ 限定10食!
肉のうま味が口中に広がるハンバーガー
次に訪問したのは、JR・近鉄 松阪駅の南口から徒歩8分ほど、旧伊勢街道にできたばかりの喫茶店「飲み食い処 きずな」。ブレンドコーヒー(400円)や、バナナジュース(500円)といったドリンクのほか、焼きうどん(600円)や日替わりランチ(700円)なども楽しめます。古い街並みが残される観光地でありながら周辺に飲食店が少ないことから、元和食の料理人である西岡敏男さんが2017年8月9日に開店しました。
松阪牛バーガー1,000円(1日限定10食)
〈高田の実食〉松阪牛A5ランクのミンチ100%のハンバーガー。なんと“つなぎ”なし、肉オンリーのパテです。パテは、そのままレアに焼いた後、特製のデミソースを絡めて二度焼き。ベーカリーに特注したというバンズに、トマトやレタスと一緒にはさんで完成です。デミソースはあっさりめ。パテを口に入れると、肉本来のうま味が口の中に広がります。ほんのり甘いバンズとも好相性。
A5ランクの松阪牛のウデやモモ肉のミンチ約90gを、肉のうま味を最大限に生かす味付けで。
店主の西岡敏男さんは、35年以上のベテランの和食職人。ハンバーガーにも、その技術が生きています。
店内には、西岡さんの趣味という甲冑がディスプレーされ、カウンター席のほかテーブル席も用意。2階は、レプリカ甲冑の制作などを手がける西岡さんの工房になっているそう。ハンバーガーは1日10食限定なので、午前中に売り切れてしまうことも。狙っている人は早めにどうぞ。
◆ファミリーでも気軽に
108円とは思えないハイクオリティーな松阪牛ミンチカツ
最後は、自社で生産した松阪牛のを中心に販売する精肉店「霜ふり本舗」。松阪市郊外、県道37号線沿いにある店舗です。広い店内では、松阪牛をはじめとした国産牛のほか、県内産を中心とした豚肉や鶏肉を販売。冷凍のハンバーグやハム、ソーセージなどの加工品も多く並びます。さて、こちらでの「ちょこっと松阪牛」はミンチカツ。
松阪牛入りミンチカツ(1個)108円
〈高田の実食〉いわゆる“切り落とし”を中心とした松阪牛のミンチ50%に、豚肉を合わせたミンチカツです。アツアツをひと口かじると肉汁たっぷり。実は、このミンチカツは10年以上前から販売しているそう。試行錯誤した結果に生まれたのが現在のミンチの割合で、絶妙なジューシーさをキープしつつ、松阪牛のうま味を感じさせてくれます。1個で約75gあり、ステーキを食べたような満足感。これが108円で味わえるのは奇跡的です!
「霜ふり本舗」の店内では松阪牛の精肉を販売。生産を手がけていることから松阪牛としてはリーズナブルなため、県内外から多くのお客さまが訪れるそうです。週末には観光客も訪れ、お土産の宅配利用も。
「ミンチカツのファンはもともと多かったのですが、“ちょこっと松阪牛”でさらに注目されています」と、部長の瀬古洋一朗さん。
広い店内では、精肉やホルモンのほか、さまざまな加工食品を販売。中には「松阪牛入り手作りハンバーグ」や「松阪牛肉まん」なども。また、併設する直営の焼き肉店「Dreamオーシャン」でも、松阪牛グルメを味わえるそうです。
ということで、これまでもいろいろないい牛肉を食べてきましたが、松阪牛は別格。料理人の力量もさることながら、どんなカタチに調理されても肉自体の持つ旨みをしっかり主張しています。
女性向け・男性向け・ファミリー向けを独断でチョイスして、3店の「ちょこっと松阪牛」を味わってみましたが、どれも大満足。いろいろ食べ比べることでの発見もたくさんありました。電車なら駅前周辺で、車で移動できるなら郊外に足を延ばしてと、全部で27カ所あるので、楽しみ方はいろいろ。期間は2017年11月30日(木)までなので、早めに利用してみてください。
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「ちょこっと松阪牛」
- 松阪牛をカジュアルメニューで味わえる「ちょこっと松阪牛」は、2017年11月30日(木)まで。
実施の27カ所は、HPをチェック!
https://travel.rakuten.co.jp/movement/mie/201703/matsusaka.html
問い合わせ:電話 0598-53-4196(松阪市観光情報センター) - 今回、グルメライター高田が訪れたお店はコチラ。
★すし処 君家(きみや)
住所:松阪市高町453-4/電話:0598-51-7200
営業時間:11:30~15:00、16:30~22:00(L.O.23:00) 、月曜休(祝日の場合は営業。翌日休)
席数:50席/駐車場:30台(無料)
★飲み食い処 きずな
住所:松阪市本町2206-5/電話:0598-30-8760
営業時間:10:00~17:00、水曜休(祝日の場合は営業)
席数:14席/駐車場:1台(無料)
★霜ふり本舗
住所:松阪市稲木町254-1/電話:0598-28-4129
営業時間:10:00~18:00、定休日なし(年始1日、2日を除く)
駐車場:約30台(無料)
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