
【取材】nari_bow
三重県南部に位置する町、紀北町。
近くには世界遺産でもある熊野古道があり、三重の魅力を伝えるには最高の場所です!
そんな紀北町の魅力を伝えるために、今回は三重県生まれ四日市市在住のサバトさんがリポートします!
彼は三重県に住んでいますが、紀北町に来るのは初めて。
「サバ」が名前にありますが、泳げないので海がとても嫌いなようです。
-
▲今回の企画を知らされていないまま紀北町に来たサバトさん。
オシャレなカフェに行くような服装ですが、紀北町にスタバはありません。
-紀北町ってどんなイメージですか?
サバト:正直なところ、へき地ってイメージです…。
なんすかこのヤシの木…南国ですか…?
-
▲紀北町のゆるキャラ「きーほくん」とサバトさん。
サバト:きーほくんって思ってたより顔は地黒なんですね…。
※↓実際は地黒じゃないんですが(笑)。↓
きーほくんをもっと知りたい方は、きーほくんのTwitterをチェック!
紀北町PRということで訪れた町役場。
対応していただいたのは紀北町商工観光課の松井務さん。
松井:紀北町では先日、SEA TO SUMMITが開催されました。
このイベントは全国9カ所で行われたのですが、最後の会場がこの紀北町でした!
サバト:SEA TO SUMMITはどんなイベントなんですか?
松井:簡単に言えば、
人と自然との関わりをみんなで考え、体験しようってイベントなんです。
サバト:自然、かぁ…。自分はインドア派なのであんまり意識したことないかも。
松井:そういう人にこそ、SEA TO SUMMITは良い機会になります!
実際に海や山を巡ったり、サイクリングで風を感じたり。
体当たりで自然と向き合える2日間。都会では絶対に体験できませんよ。
今回は2日間で200人を超える方々にご参加いただき、美しい熊野灘をカヤックで漕いだり、石畳が続く世界遺産・熊野古道「馬越峠」を歩いたりして、 紀北の魅力をたっぷり味わっていただきました!
サバト:そういったイベント以外の日でも実際に体験できるんですか!?
松井:もちろん! 紀北町をはじめ、東紀州は海と山がとても近いので、同時に2つの自然を体験できるんです。海から山の景色を見上げたり、山から海の景色を見下ろしたり。よそにはないロケーションがここにはあるんですよ。
サバト:都会暮らしの人が遊びに来たら感動しそうな環境だ…!
松井:今回のイベントでは海、陸、山のトータル39キロメートルのロングコースで開催されました。
サバト:39キロメートル!? ほぼフルマラソンじゃん!!
松井:レースじゃないから、ゆっくり巡って紀北町の景色を楽しんでもらうことが目的なんですよ!
ここ紀北町は海と山が隣接しているので、すべての自然を一気に満喫できるんですよ!
サバト:のんびり回れるのなら、ちょっと楽しいかも。
松井:ところで、サバトくんは“シーカヤック”って知ってる?
サバト:あー…海の上を進むボートみたいなやつですよね。
ああいうの趣味でやってる人ホント理解できないなー…。
松井:体験したことないのにそんなこというんだー…!
じゃあサバトくんには今日シーカヤックしてもらうしかないね!
サバト:え?
松井:やるんだよ。シーカヤック! 用意もしてあるし!
サバト:え、いや…でもやったことないですし。
松井:楽しみだよね、シーカヤックで11キロメートル移動!
ちなみにスケジュール的に2時間で完走よろしくね!
サバト:会話が成立していない!? 11キロメートル!?
と、いうわけで。
-
▲左から、松井さん、サバトさん、カヤックガイドの森田さん。
やってきました。海です!!
ちなみに一番右の方は紀北町でカヤックガイドをしている森田さん。
海嫌いの若者に、シーカヤックの魅力を伝えるべく駆け付けていただきました。
松井:万が一の時でも我々が助けるから安心してね!(笑)
サバト:万が一の時って何ですか!?
松井:冗談だよ!(笑) とりあえず防水服着なくちゃね!
精いっぱいオシャレに着こなしましたが、今から向かうのはカフェではなく大海原です。
-乗ってみて、どうですか?
サバト:うーん…一言で言うと「不安でいっぱい」って感じですかね…
覚悟を決めたサバトさん。
ということで、いよいよ体験してもらいましょう。
さぁー!!夢と希望を乗せたサバト号が、
母なる海へ、いざ!!
テイク!!!
オフッ !!!!!
デカイ男になって、帰ってこいよー!!!
山と海が共存している景色。山でハイキングしてから海に釣りにくる人もいるのだとか。
海に点在するのは小さな島々。これらはなんと無人島だそうです。ロマンを感じます…!
-シーカヤックなんか理解できないって言ってた割に、案外楽しそうですね?
サバト:余裕なんてないですよ!!! 方向転換どうやんだこれ!!?
無人島に上陸しちゃうよ!? 自ら漂流しにいっちゃうよ!!!?
紀北町の無人島は、かの江戸川乱歩の作品で舞台に選ばれたこともあります。
作中、昔鬼が住んでいて、その鬼の魂が残っているとされた島には、
オオタニワタリなど貴重な植物が。
海上ではこんな景色も。海鳥になった気分です。
-
▲ウミネコの群れ。
なんと時期によってはイルカが見えるのだとか!
-あんなに遠くに…。おーい!サバトさん! なにチンタラやってんですか?
サバト:こっちは初心者だよ!! っていうかなんでそっちはガイドさんついて二人乗りしてんの!? あんたは鬼か!!?
ー鬼つながりなだけにね(笑)。
サバト:やかましいわ!!!
カヤックを続けていると小さな洞窟を見つけました。
すぐ行き止まりになってしまうような小さな洞窟ですが、どこか神秘的な雰囲気です。
-サバトさん、せっかくなので入ってみましょうかー。
サバト:OK! 思ってたよりいけそう! ちょっと楽しくなってきたかも!!!
シーカヤック面白い!!
-調子に乗っていると危ないですよ。
サバト:余裕だよ!もはや僕はこの海を制したと言っても過言ではないから!!!
-あっ!!
-おちた。
-な~にが「この海を制した」ですか!?(笑)。
サバト:ちょっ…! 助けっ…! マジ…溺れる…!
-サバトさん、そこ浅瀬だから普通に足着くはずですよ…。
サバト:え…? あ、ほんとだ……。
サバト:ぼくのスマホが…海底に沈んでる…。
-海を制したとか簡単に言うからですよ。海の洗礼ってやつですね…。自然は偉大ですよ。
サバト:まあいいや! 髪型も海坊主みたいになったけど。
もう全部どうでもいいや!
-もし続けるのが無理そうなら、ここでリタイアも可能ですが?
サバト:やりきります! 溺れたけどシーカヤックって楽しいし!
ここで投げ出したら絶対後悔すると思うので!
-おっ! 顔つきが変わりましたね。海の男って感じですよ。
サバト:ラストスパート! どんどん行きますよ!
うっすらとですがゴールの陸地が見えてきました!
目視では遠く見えますが、シーカヤックのスピードは意外に速く、この程度の距離であれば初心者でも完走できるのです。
そして…ついに…!
無事、ゴール!
思わず座り込んでしまったサバトさん。ずぶ濡れのズボンが気持ち悪そうです。
良かったらホットコーヒーでも、というガイドさんの粋な計らいが。
ほっと一息つく2人は、まるで同じ海を旅した仲間のようです。
-
▲写真ではもう見えないほど小さくなったスタート地点。
その景色を、噛みしめるかのように見つめるサバトさん。
スタート前より表情に深みが出たような気が…!
-実際にシーカヤックを体験してみて、いかがでしたか?
サバト:カヤックをやってる人は理解できないなんて思っていたけれど、やってみると本当に面白かった。広大な海には信号も人の目もない。心から開放的な気分になれたよ。
-紀北町を、どう感じました?
サバト:皆さんに、ぜひ来てほしいですね。
ここには自然があふれてるし、何より人がみんな穏やかだよね。ギスギスしてない。
-SEA TO SUMMITで、皆さんにそれが伝わったと思いますか?
サバト:絶対に伝わったと思います。シーカヤックだけでこんなに感動したもん(笑)。
ものすごく達成感が味わえるし、紀北町の良さももっと伝わるんじゃないかな。
-スマホが水没したことも伝えた方がいいのでは?
サバト:オチそれかよ!!! 感動的なムードだったのに!!!
シーカヤックは好きだけどやっぱり海は苦手だーーー!!!!
全国規模のイベントSEA TO SUMMITの開催地にも選ばれた紀北町。
美しい海と山があるだけでなく、そこで暮らす人々も魅力の一つ。
普段インドアなあなたも、アウトドアなあなたも、必ず楽しめる場所です。
ぜひ東紀州の自然を体験しに来てくださいね。
紀北町に興味を持った方は、
「つづきは紀北町で」をご覧ください!