サミット開催の地「伊勢志摩」を舞台に、外国人3人組の珍道中!

2017.9.2

「つづきは三重で」市民記者

伊勢志摩を旅する3人

【取材】Satomiracle!

———世界から注目される三重。

2020年に東京で開催されるオリンピック・パラリンピックまであと3年。それに合わせて、海外から日本を訪れる観光客の数が過去最高(1,973万7,409人:2015年)になりました!

三重県でも、2016年1月~9月における延べ宿泊数の伸び率(対前年度比)は全国2位!
これも伊勢志摩サミット開催の効果でしょうか。今、三重は世界から注目されているのです。

そんな三重県でも海外からのお客さまを受け入れるために、さまざまなツアーが企画されていますが、今回「インバウンドモニターツアー in 伊勢志摩」を企画。定番の観光名所と、知る人ぞ知るスポットを巡る2日間!

今回参加してくれたのは、ポーランド人のポーラ(左)と、オーストラリア人のジェイソン(中央)、そしてアメリカ人のデイヴィッド(右)。日本在住で好奇心旺盛な3人組です。

左からポーラ、ジェイソン、デイヴィッド

―――旅のスタートは伊勢神宮から。

伊勢といえば、やっぱり「伊勢神宮」。内宮、宇治橋へ続くおよそ800mの「おはらい町」は、美しい石畳の通りで、お伊勢さん特有の切妻・入母屋・妻入り様式の町並みが軒を連ねます。
デイヴィッドは「西部開拓時代の町並みが残るアメリカの故郷を思い出すね・・・」と懐かしそう。

伊勢神宮の内宮、宇治橋前に到着。

宇治橋の鳥居前

いざ、参拝。

▲伊勢神宮を楽しみながら参拝。あっという間の時間でした。
▲伊勢神宮を楽しみながら参拝。あっという間の時間でした。

———サミットでも大好評だった三重の地酒を飲んでみた。

神妙に参拝した後は、おはらい町で散策。
地酒を立ち飲みできる素敵な場所を見つけました。

伊勢神宮内宮前のおはらい町にある、「白鷹三宅商店」さん。
▲伊勢神宮内宮前のおはらい町にある、「白鷹三宅商店」さん。

 

なんと本みりんが飲めます。これは珍しい。
▲なんと本みりんが飲めます。これは珍しい。

「本みりん」はストレートで飲むことで本みりん本来の味を楽しめますが、お好みでロックでもOK。
果実酒のような優しい甘さとアルコールのキリッと感が共存しています。

ロックにするとさらに飲みやすいが、アルコール度数は14度。飲み過ぎには要注意!
▲ロックにするとさらに飲みやすいが、アルコール度数は14度。飲み過ぎには要注意!

「白鷹 極上純米大吟醸」は口当たりがまろやかでスッキリ。極上の幸福感が体全体にしみわたります。

塩をアテにして飲む。まるでソルティ・ドッグの日本酒版?
▲塩をアテにして飲む。まるでソルティ・ドッグの日本酒版?

海外からの旅行者にぜひオススメしたい、杜氏が丹精込めて作る日本酒。
こういった立ち飲みスタイルなら、お値打ちに試すことができますね!

立飲みの3人

昼食は「おかげ横丁」にあるすし屋「横丁君家」さんで。
伊勢湾で捕れた食材と全国各地の旬のネタを握ってくれました。

寿司職人さんとの会話

デイヴィッドは、ここでも三重の辛口地酒を注文。

食べる前から飲む。よほど三重の酒が気にいったのでしょう。
▲食べる前から飲む。よほど三重の酒が気にいったのでしょう。

絶品の三重の酒とおすしを食べてエネルギーをチャージ。
午後からは伊勢市を離れ、次の目的地、鳥羽市へと出発します。

 

———遊覧船で鳥羽湾めぐり!~カモメと共にイルカ島へ~

鳥羽市へ到着して早々、今度はアクティビティに出発!
遊覧船「フラワーマーメイド」に乗り込み、海のアイドルたちが暮らす「イルカ島」へ。

3階のオープンデッキ。船体には、鳥羽市の花「はまなでしこ」や、伊勢志摩の代表的な花「はまゆう」のイラストが散りばめられている。
▲3階のオープンデッキ。船体には、鳥羽市の花「はまなでしこ」や、伊勢志摩の代表的な花「はまゆう」のイラストが散りばめられている。

広々とした船内。フラワーマーメイドの旅客定員は360人と、のんびり船旅を楽しむことができます。

ポーラはイルカ島について予習をしながら食後の休憩。
▲ポーラはイルカ島について予習をしながら食後の休憩。

思い思いにクルージングを満喫。

景色を眺めるデイヴィッド

デッキに出て風を浴びていると、カモメたちが近づいてきてくれました!
ここからはカモメたちと一緒にクルージングです。

カモメにビクビクしながら餌を差し出すデイヴィッド。
▲カモメにビクビクしながら餌を差し出すデイヴィッド。

と、そこに、あ、あいつがやって来た!

身近な猛禽類、トビ(トンビ)。海上ではしばしばカモメと餌を取り合っている様子が見られます。
▲身近な猛禽類、トビ(トンビ)。海上ではしばしばカモメと餌を取り合っている様子が見られる。

こっちをにらんで飛んでくる姿を見た瞬間、恐怖で足がすくみそうになりましたが、なんとか餌を隠してやり過ごすことに成功。

デイヴィッドとジェイソンもホッとした様子。
▲デイヴィッドとジェイソンもホッとした様子。

 

そんなこんなで楽しんだクルージングもあっという間に終わり、鳥羽市の離島の一つ、イルカ島に到着。

イルカ島

イルカショーを楽しんだり、丘の上の展望台から鳥羽湾の美しい風景を見渡したり・・・。

イルカショーを楽しむ3人

あっという間に時間は過ぎて、お迎えの時間。
帰りは遊覧船「龍宮城」に乗船。

龍宮伝説に登場する「浦島太郎」「乙姫様」「亀」「鯛」「ヒラメ」「エビ」などの立体装飾が施された船体。
▲龍宮伝説に登場する「浦島太郎」「乙姫様」「亀」「鯛」「ヒラメ」「エビ」などの立体装飾が施された船体。

出航後しばらくして振り返ると、鳥羽湾の美しい景色が眼前に広がっていました。

鳥羽湾の美しい景色。

小さな島々が青い海に浮かんでいるように見える。
▲小さな島々が青い海に浮かんでいるように見える。

 

———伊勢志摩サミットが開催されたホテル。気分はG7の首脳!?

海上からの景色も素晴らしかったですが、高台から湾を一望し、海に落ちる夕日を見るのもロマンティックですよね!
そこで、伊勢志摩の魅力の一つ、リアス式海岸が美しく広がる英虞湾(あごわん)を見ちゃおうと「志摩観光ホテル」さんにやって来ました。

客室へ向かう3人

2016年5月26日・27日に三重県で開催された伊勢志摩サミット。
志摩観光ホテルはサミットの会場に選ばれ、各国首脳も宿泊されたホテル。
今回、特別にフランス大統領が宿泊したお部屋を見せていただけることに!

フランス国旗のマークが。いざ、部屋の中へ。
▲フランス国旗のマークが。いざ、部屋の中へ。
案内してくれたのは、志摩観光ホテルのハナさん。
▲案内してくれたのは、志摩観光ホテルのハナさん。

くつろぐジェイソン

目の前に広がる英虞湾の絶景。

客室からの眺め

各国首脳も、三重・伊勢志摩の絶景に目を奪われたことでしょう。

 

続いては「屋上庭園」へ。
そう、サミットでの各国首脳陣の記念撮影で有名になったあの場所です。

サミットの首脳集合写真

屋上庭園で記念撮影

ジャジャーン! ちょっと人数が足りなかったので、ホテルの方々にも参加していただき、記念写真を撮っちゃいました!(あと3人足りませんが、そこはご愛嬌ということで。)

ここからの英虞湾の眺めも美しかったです。

英虞湾の眺め

若干1人、心なしか足取りが首脳気分になっていますね・・・。

デイヴィッド大統領?

サミット1日目の夜、ワーキングディナーに使われた円卓と机も見せていただきました。

北は桑名のハマグリ、南は北牟婁郡のアオリイカまで、三重の食材がふんだんに使われたワーキングディナー。もちろん、お酒も三重の酒。
▲北は桑名のハマグリ、南は北牟婁郡のアオリイカまで、三重の食材がふんだんに使われたワーキングディナー。もちろん、お酒も三重の酒。

やっぱり、ちゃっかり座っちゃいました。

アメリカのデイヴィッド大統領・・・?
▲アメリカのデイヴィッド大統領・・・?

この後は、ゲストラウンジでおいしい飲み物をいただきながら、英虞湾に沈む夕日をみんなで眺めました。

ゲストラウンジで寛ぐ3人

英虞湾のすばらしい景色に乾杯。

ゲストラウンジで寛ぐデイヴィッド

そろそろ日が傾いてきました。
夕焼けに染まったホテルに別れを告げ、本日の宿泊先、南伊勢町へと向かうことに。

そこでも、素晴らしい出会いが待っていました。

 

———三重県PR動画「ミエタカラ」のロケ地、古民家ゲストハウスへ。和モダンは外国人にも好評!

伊勢志摩の楽しくておいしい旅、1日目の最終地は、和モダンな民泊「南伊勢咲いた荘」さん。

オーナーは元ファッション関係の仕事。こだわりのアンティーク調のゲストハウスは、ジェイソン曰く「日本の伝統的な部分と現代的な要素が調和した素晴らしい建物!」
▲オーナーは元ファッション関係の仕事。こだわりのアンティーク調のゲストハウスは、ジェイソン曰く「日本の伝統的な部分と現代的な要素が調和した素晴らしい建物!」

 

「南伊勢咲いた荘」は、オーナーである池田さんの心遣いが随所に感じられる、まさにオトナの隠れ宿。
宿泊は一日一組だけ。気の置けない仲間同士や家族連れが訪れていて、リピーターもどんどん増えているとか。

オーナーの池田さん。温かく出迎えてくれました。
▲オーナーの池田さん。温かく出迎えてくれました。
池田さんに選び抜かれた地元食材に舌鼓。今日巡った伊勢志摩の話で盛り上がります。
▲池田さんに選び抜かれた地元食材に舌鼓。今日巡った伊勢志摩の話で盛り上がります。

池田さんも加わって一緒にお酒を飲みながら語り合い、夜は更けていきました。

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あっという間に翌朝。
池田さんは赤味噌が大好きなデイヴィッドのために、朝食に和食を用意してくれました。

▲デイヴィッドとジェイソンは、池田さんと一緒に朝食前の散歩に出掛け、周りの自然が美しかったと超ゴキゲン。ポーラは池田さんの愛犬、ガーちゃんととっても仲良しになりました。
▲デイヴィッドとジェイソンは、池田さんと一緒に朝食前の散歩に出掛け、周りの自然が美しかったと超ゴキゲン。ポーラは池田さんの愛犬、ガーちゃんととっても仲良しになりました。

ここで池田さんとはお別れです。
「お客さんに合わせて、チェックインやチェックアウトの時間も可能な限り自由にしている」と話す池田さん。食事も希望を考慮していただき、大満足のひとときでした。

 

———旅の最後は、英語を話せる漁師がガイドする漁業体験!

2日目は南伊勢町内の漁港からスタート。
友滎水産の漁師、ジュンさんが漁師体験をさせてくれるということでやって来ました。

颯爽と海からかっこよく登場したジュンさん。待ってました!
▲颯爽と海からかっこよく登場したジュンさん。待ってました!

ジュンさんの説明を聞く3人

ジュンさんから漁の説明を受け、さっそく乗船。

船を操縦するジュンさん

世界中を旅してきたジュンさんは、英語がペラペラでとってもフレンドリー!
あっという間にくつろぎモードに。

休憩中のポーラ。すっかりリラックス。
▲休憩中のポーラ。すっかりリラックス。

操縦席に座って船長気分を味わうデイヴィッド。

実際に操縦するのは当然ジュンさん。デイヴィッドは座っているだけ(笑)。
▲実際に操縦するのは当然ジュンさん。デイヴィッドは座っているだけ(笑)。

しばらく船で進むと、鯛の養殖場に到着。

養殖場

さあ、漁業体験のスタートです!

餌を養殖場にまくジェイソン。
▲餌を養殖場にまくジェイソン。

魚の生態やオスメスの見分け方も教えていただきました。

ジュンさんの説明を聞く3人

 

カワハギのモノマネをするデイヴィッド。「12歳の頃に戻ったような楽しい時間だった」と振り返っていました。
▲カワハギのモノマネをするデイヴィッド。「12歳の頃に戻ったような楽しい時間だった」と振り返っていました。

三重県は南北に長く海に面しているため、地域によってさまざまな魚介類が捕れます。
伊勢えびやアワビなどが有名ですが、他にもたくさんのおいしい魚介類に恵まれているんですね。

このあとは、いよいよ三重の海の幸をいただきます。

ジュンさんの指導の下、鯛のさばきや塩釜焼に挑戦!
▲ジュンさんの指導の下、鯛のさばきや塩釜焼に挑戦!
慣れない手つきで塩釜づくり。
▲慣れない手つきで塩釜づくり。

 

塩釜焼の仕上げはジュンさんにお任せ!
▲塩釜焼の仕上げはジュンさんにお任せ!
鯛のさばき方も教えてもらい、お刺身を作ります!
▲鯛のさばき方を教えてもらい、お刺身も作ります!

さあ、完成です!

ジュンさんが鯛の身を食べやすいようにほぐしてくれました。おいしそう~!
▲ジュンさんが鯛の身を食べやすいようにほぐしてくれました。おいしそう~!
鯛の中に魚が! 鯛には魚の形をした骨があるのです。
▲鯛の中に魚が! 鯛には魚の形をした骨があるのです。

自分たちで作ったお刺身や塩釜焼は絶品! ごちそうさまでした。

食後の休憩。ポーラにとっては大切な時間。
▲食後の休憩。ポーラにとっては大切な時間。

そろそろ帰りの時間。
今回のツアーは、名所旧跡を巡るだけでなく、地元の人ともじっくり触れ合うことができて、みんな大満足の1泊2日の旅となりました。

▲最後はジュンさんと一緒に。
▲最後はジュンさんと一緒に。