三重県をぐるっと巡る動画「Road movie Mie」の楽しみ方をロケスタッフに直撃

2019.10.25

ママライター 森下裕美子

三重県の魅力を紹介するWebサイト「つづきは三重で」では、動画による情報発信も行っています。動画「Road movie Mie」では、三重県を5エリアに分け、代表的な観光地や美しい自然、写真映えするスポットやグルメなど、多彩な情報をコンパクトにまとめて紹介しています。今回のレポートでは、撮影スタッフに聞いた動画の見どころや撮影ウラ話を紹介します。

動画はコチラ

三重県を5エリアに分けて紹介!絶景からレジャースポットまで総ざらい

動画を担当したのは、株式会社サムシングファンの宮原慶(みやはら けい)さん。宮原さんは、実は三重県尾鷲市出身とのことですが、「何げない景色がこんなに美しいのかと再発見がありました。思わぬところに観光客でにぎわうインスタ映えスポットなどがあり、驚きの連続でした」とのこと。

◇この記事の1枚目の写真は、動画のオープニングシーン。とても感動的な美しさです。

宮原さん「オープニングの撮影場所として真っ先に頭に浮かんだのが、地元・尾鷲市の海の景色です。尾鷲湾の湾頭にある佐波留(さばる)島は、“ムーミンが仰向けに寝ている”ように見えることからムーミン島と呼ばれています。撮影では朝5時にスタンバイ。ムーミン島の背後から光を放ちながら登る太陽、海面に映る光の道、そこを横切る漁船…という光景を撮影したんです。小さいころから何度も見た景色ですが、今回は最高のシーンを撮影できたと思います」

◇三重県を5つのエリアに分けて紹介する理由を教えてください。

宮原さん「三重県は南北・東西に広く、海に面した地域もあれば山に囲まれた場所もあるなど特徴が違います。一般的に、三重県は南から東紀州、伊勢志摩、伊賀、中南勢、北勢と5エリアに分けられるので、今回の動画もこの5つのエリアに沿って紹介しています」

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▲三重県観光連盟公式サイト「観光三重」から。ブルー=東紀州、イエロー=伊勢志摩、パープル=伊賀、グリーン=中南勢、ピンク=北勢

魅力的な映像が次々と登場するこの動画。ここはどこ??と思っている間に、また次の映像に切り替わります。そこで、ここでは動画で紹介している各エリアのスポットがどこなのか、またその魅力などを掘り下げて紹介します。

 

【東紀州】尾鷲市の漁港や鬼ケ城、透明度の高い銚子川を紹介

◇東紀州エリアでは何を紹介しているのでしょうか?

宮原さん「東紀州が誇る美しい自然、そして自然と共存する街並みです。尾鷲市の漁港では、せりのエネルギッシュさを表現しました。そして、海岸線に大小無数の洞窟や奇岩が並ぶ鬼ケ城(おにがじょう・熊野市)、エメラルドグリーン色の透明度の高い銚子川(ちょうしがわ・紀北町)と自然が織り成す美景を紹介しています」

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▲熊野灘に面する約1kmもの遊歩道には、自然の力でできた洞窟や削り取られた岩などが続きます

宮原さん「ご当地グルメの、めはり寿司やさんま寿司を撮影したシーンも、工夫が詰まっているんです。光と影のコントラストが美しく、かつ、寿司の艶感やふっくらした感じなど出し、食欲をそそる絵に仕上げました」

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▲陰影を見せることで、さんま寿司の艶感がアップ。〝映える〟のショットですね

 

【伊勢志摩】おかげ横丁、二見興玉神社などにフォーカス

◇伊勢神宮に代表される伊勢志摩エリアは何に着目したのでしょうか?

宮原さん「伊勢志摩では、おかげ横丁(伊勢市)、二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ・伊勢市)などのパワースポットにフォーカス。二見興玉神社には、ご祭神である猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)の生まれ変わりとされているカエルの石像が点在。そのひとつの石像から右にカメラを向けると、二見浦のシンボルともいえる夫婦岩が見える、というシーンをぜひチェックしてください」

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▲カエルの石像の向こうには、大小二つの岩をしめ縄で結んだ夫婦岩が。夫婦岩は鳥居の役割も果たしていて、岩の上にある小さな鳥居もハッキリ見えます

 

【伊賀】忍びの里ならではの忍者ショーや忍者市駅などをクローズアップ

◇伊賀と言えば、忍者ですね。

宮原さん「忍びの里として有名な伊賀では、伊賀流忍者博物館(伊賀市)の忍者ショー、伊賀鉄道に2019年2月に誕生した『忍者市駅』や『忍者列車』を紹介しています」

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▲実際に忍者が使用していた手裏剣や刀、鎖鎌といった忍具を使った忍者ショー。動画では、忍具のぶつかる音も聞こえ、迫力満点

宮原さん「『白鳳(はくほう)城』とも呼ばれる伊賀上野城の美しさも、必見! また、赤目四十八滝(名張市)では、小型カメラGoProを水の中に落とし、水の清涼感や透明感を感じられる演出をしています」

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▲赤目四十八滝に流れる水の中にカメラを落としたシーン。まるで、水の中に飛び込んだような錯覚を覚えます

 

【中南勢】松坂城跡や高田本山専修寺など歴史的建造物から津の「うなぎ」まで網羅

◇中南勢は、松阪牛や津のうなぎなどグルメ中心のイメージですが…。

宮原さん「確かに、このエリアはグルメが豊富ですが、それだけではないことを伝えようと思いました。そこで、豪壮な高石垣を残す松坂城跡(松阪市)、御影堂と如来堂の2つが国宝に指定された高田本山 専修寺(たかだほんざんせんじゅじ・津市)の紹介から、中南勢エリアをスタート。その後、津市のご当地グルメ、『うなぎ』を紹介することにしました」

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▲津のご当地グルメ「うなぎ」。うなぎの肉厚感、湯気から感じる熱々感を一瞬で表現しています

 

【北勢】なばなの里や四日市コンビナート、美しい夜景をクローズアップ

◇最後に、北勢エリアはどこに注目しましたか?

宮原さん「今回の動画の締めくくりにふさわしいよう、北勢エリアは美しい夜景をクローズアップ。幻想的で壮大なイルミネーションが美しい『なばなの里』(桑名市)、工場夜景の聖地とされる四日市コンビナート(四日市市)は、まさに夜だから楽しめるスポットです」

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▲「なばなの里」の200mの長さを誇る「光のトンネル」

 

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▲四日市コンビナートは、巨大な工場地帯に、無数の光がきらめいています

宮原さん「また、このエリアで絶対外せないのが、インスタ映えスポットとして話題を集めている『いなべ市農業公園』(いなべ市)の梅林公園です。濃淡さまざまなピンク色をした梅の花が咲き誇り、壮観でした」

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▲見晴らし台から見下ろすと、一面びっしりとピンク色の梅の花が!

 

映像の美しさだけではなく、その場所が持つ空気感を表現

◇動画でのこだわりポイントを教えてください。

宮原さん「今や、動画は色の美しさは当たり前になっています。そこで、今回の動画で僕がこだわったのは”空気感”。それぞれの場所で感じられる空気、例えば、ゆったりした時間が流れていたり、多くの人が往来していたり、凛と静まりかえっていたり…。そこでしか感じられないものを、画面を通して少しでも感じてもらえたらと思っています」

◇エンディングにも、こだわったそうですね。

宮原さん「はい。紹介したスポットを、北勢エリアから東紀州へと逆回転させてフラッシュバック…だけでは平凡だな、と。そこで、画面がどんどん引きになり、実はこの動画がパソコン画面で見ていたものだったと気づかせるようにシーンを設計。今回の動画を、パソコンやタブレット、スマートフォンで見てください、というメッセージを込めています」

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▲最後の最後に登場するパソコン画面。この画面上で動画を再生し、エンドロール「つづきは三重で」のロゴが現れるというこだわりです

 

三重県には城跡、忍者、梅林、滝、海や川、夜景、グルメ…と、挙げればきりがないほどの観光スポットが揃っています。今回の動画も、三重県をぐるっと周遊し、あらためて日本の良さを知ることができるものになっています。

2分間の中にたくさんの情報が紹介されているので、あらためて見ると「こんなものが映っている!」という発見も。繰り返し、楽しんでチェックしてみてください。

 

<今回の取材先はこちら>

★鬼ケ城
住所:熊野市木本町
電話:0597-89-4111(熊野市観光スポーツ交流課)
HP:http://onigajyo.jp/

★銚子川
住所:紀北町便ノ山
電話:0597-46-3115(紀北町商工観光課)
HP:https://www.town.mie-kihoku.lg.jp/kanko_rekishi/kawayama/1360.html

★おかげ横丁
住所:伊勢市宇治中之切町52
電話:0596-23-8838(おかげ横丁総合案内)
HP:http://www.okageyokocho.co.jp/

★二見興玉神社
住所:伊勢市二見町江575
電話:0596-43-2020

★赤目四十八滝
住所:名張市赤目町長坂861-1
電話:0595-63-3004(特定非営利活動法人 赤目四十八滝渓谷保勝会)
HP:http://www.akame48taki.com/

★忍者市駅、忍者列車(伊賀鉄道)
住所:伊賀市上野丸之内61-2
電話:(運行などについての問い合わせ)0595-21-3231(上野市駅運輸課)
HP:http://www.igatetsu.co.jp/

★伊賀上野城
住所:伊賀市上野丸之内106
電話:0595-21-3148(公益財団法人 伊賀文化産業協会)
HP:http://igaueno-castle.jp/

★伊賀流忍者博物館
住所:伊賀市上野丸之内117
電話:0595-23-0311
HP:http://www.iganinja.jp/

★松坂城跡
住所:松阪市殿町
電話:0598-23-7771(松阪駅観光情報センター)
HP:https://www.matsusaka-kanko.com/information/information/matsusakajyousek/

★真宗高田派本山 専修寺
住所:津市一身田町2819
電話:059-232-4171
HP:http://www.senjuji.or.jp/index.php

★いなべ市農業公園 梅林公園
住所:いなべ市藤原町鼎3071
電話:0594-46-8377
HP:http://www.inabe-nougyoukouen.com/

★なばなの里
住所:桑名市長島町駒江漆畑270
電話:0594-41-0787(お客様お問い合わせ窓口)
HP:https://www.nagashima-onsen.co.jp/nabana/index.html

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