【動画あり】「“絶景ドローン”で三重〇(さんじゅうまる)編」 伝えきれない裏話を現場ディレクターが紹介

2018.4.6

動画撮影ディレクター 加藤俊介

三重県のさまざまな情報を紹介するWebサイト「つづきは三重で」では、ドローンを駆使したPR動画も公開。動画では、三重県の応援キャラクターで忍者の「兎の助(うさのすけ)」が、三重県の魅力あるスポットをアテンドしてくれます。

今回紹介するのは、「“絶景ドローン”で三重〇(さんじゅうまる)編」。

このPR動画で、現地でのロケ撮影を担当したディレクターの加藤俊介(かとうしゅんすけ)です。約2分のPR動画には、“ぜひ見てほしい!”というこだわり映像が満載。ドローンならではの撮影テクニックや、ドローン撮影でしか見られないシーンなど、動画をさらに楽しく見ていただけるお話をしたいと思います。

まるで空中から見ているような
普段見ることができない迫力ある映像

伊勢湾や真珠の養殖が盛んな英虞(あご)湾、熊野灘沿岸のリアス海岸といった海、高い山々が連なる紀伊山地など、豊かな自然に恵まれている三重県。自然が織りなす風景や歴史を感じさせる場所など、一度は訪れたい観光スポットが点在しています。

僕は東海テレビの情報番組を担当していたことがあるため、有名無名を問わず、撮影であちらこちらの観光スポットを訪れました。その経験を生かし、今回の動画「“絶景ドローン”で三重〇」のスポット選びでも、僕の意見を存分に入れてもらいました。そして、えりすぐりの観光スポット3つをドローンで撮影。普通では見られない超絶映像をお届けしています。さっそく登場したスポットを見ていきましょう。

●赤目四十八滝
滝、紅葉、そして日光…
自然がつくり出す極上の美しさ

最初に紹介するのは、三重県から奈良県にかけて広がる室生(むろう)赤目青山国定公園のほぼ中心に位置する、名張市の「赤目四十八滝」です。名張市の滝川の上流に連なる大小さまざまな滝と、そこから流れ落ちる水流が川となってせせらぐ、これぞ大自然のアートといった美しい眺めが続きます。

絶景1_赤目四十八滝
滝をめぐる回遊路は、長さ約4kmの遊歩道になっています。おおよそ往復3時間程度で、23瀑もの滝を自分の目で見て回ることができるそうです。しかし、遊歩道からでは滝を横の位置からか、正面でも少し離れた場所からしか見ることができません。

絶景2_赤目四十八滝
今回は、川面スレスレをドローンが飛び、滝や澄んだ水の流れをカメラに収めました。また、歩いては近づくことができない滝つぼを上空から撮影。まるで鳥になって、川面や滝の周りを優雅に飛んでいるような目線を意識しました。

絶景3_赤目四十八滝
裏テーマとしては“日光”、光の美しさを映像で表現しています。動画を撮影したのは昨年11月で、ちょうど木々の葉が色づき始めたころ。光に照らされ美しい色を放つ紅葉、木漏れ日が差し込んで輝く水面、そして、光の当たる部分と影の部分のコントラストを楽しんでいただけたら。

●伊賀上野城
城の屋根瓦を間近にかすめて飛行
高石垣を駆け上がる迫力シーンを

絶景4_伊賀上野城
続いて登場するのは、伊賀市の「伊賀上野城」です。この城は、慶長13年(1608年)に藤堂高虎(とうどうたかとら)によって築城されました。現在の天守閣は昭和10年(1935年)に復興されたものです。

絶景5_伊賀上野城
白く美しい三層の城郭は、鳳凰(ほうおう)が翼を休めているように見えることから「白鳳(はくほう)城」とも呼ばれています。

僕が思うに、伊賀上野城の一番美しい姿は、朝日が城壁や石垣に当たるとき。そこで、今回の撮影でも、朝日が城を照らす時間を狙いました。撮影日はうっすらモヤが出ていたのですが、日が昇るにつれて朝日に照らされたモヤがキラキラ光り、白い城壁がいっそう輝いて見えるシーンは幻想的でした。

絶景6_伊賀上野城
ぜひ見ていただきたいのが、カメラが屋根の両端にある一対の鯱(しゃちほこ)瓦の間を抜け、屋根をかすめるように飛び立っていくシーンです。まるで、自分がパラグライダーにでも乗って、城の上を飛行しているような臨場感や爽快感を抱いていただけるはずです。城の屋根瓦や鯱がどうなっているかを見ることができるのも、ドローン映像ならではです。

絶景7_伊賀上野城
伊賀上野城といえば日本一、二を誇る高さ約30mの内堀の高石垣も有名。その圧倒的な高さには、何度訪れても驚かされます。
その迫力は、映画やテレビ番組のロケ地としてたびたび使用されることから、広く認められています。とはいえ、この高石垣は周りを堀に囲まれていて、上から見下ろすことはできますが、近づいて正面から見ることはできません。そこで、ドローンの登場です。城壁の下から上へと駆け上がり、上空へと舞い上がるシーンは必見。城壁を構成する石の形や特徴なども見ることができるなんて、感動モノですよ。

●象の背
知る人ぞ知る超絶景ポイント
巨岩から尾鷲(おわせ)湾をのぞむ

最後に登場するのが、紀北町の超穴場スポット「象の背」です。熊野古道で有名な馬越(まごせ)峠は知っている方もいるかもしれませんが、その近くに便石(びんし)山があります。便石山を目指す登山道の途中に、文字通り“象の背中”を思わせる巨岩があるのです。

絶景9_象の背
象の背には、馬越峠から西へ尾根伝いに進んでいく片道約2時間半の登山コースがあります。しかし、重たい機材を運びながらの登山はかなり厳しいので、今回は、途中まで車で行くコースを選択しました。

絶景10_象の背
頂上から裏手に戻るように進むと、そこに象の背が出現しました。僕は、3,000m級の山に何度も挑戦したことがあるほど、山登りが好きです。険しい山道も、その先にどんな景色が待っているのかと考えたらワクワクします。今回の登山も、ひたすら山道を登り続け、その先を楽しみに歩いていたら、“え、象がいる?”と見間違うような巨岩が出現しました。

象の背中が見えてきたら、前に前にと進むしかありません。するとそこには、ド迫力の眺めが! 山の連なりや谷を流れる川、そして海と、自然が生み出した美しさが眼前に広がり、言葉も出ませんでした。

絶景11_象の背
まるで、空にも手が届きそうな浮遊感。ですが、ふと冷静になって下を見ると、鳥肌ものの高さ。

絶景12_象の背
しかも、象の背は、このシーンのように、まるで山に岩が突き刺さっているような状態で、柵もなく、風も強いので注意してくださいね。ちなみに、象の背に登場する男性は…。そうです、ディレクターの僕自身がモデルとして登場しています。

ドローン撮影でこだわったのは、目線、そして映像の美しさです。まるで、自分がすぐそばで見ているかのような迫力あるシーン。そして、一番良く見える時間や角度をスタッフと追求しました。とはいえ、やはりその美しさや迫力は、ご自身が見て、聞いて、感じるのが一番です。動画を見て「ここに行ってみたい!」と思ったら、ぜひ、出かけてみてください。

これまでに公開されたドローン動画
“インスタ映え”で三重〇(さんじゅうまる)編

今回紹介した施設はこちら。

★赤目四十八滝
住所:名張市赤目町長坂861-1
電話:0595-63-3004(特定非営利活動法人 赤目四十八滝渓谷保勝会)
時間:(4~11月)8:30~17:00、(12~3月)9:00~16:30
http://www.akame48taki.com/

★伊賀上野城
住所:伊賀市上野丸之内106
電話:0595-21-3148(公益財団法人 伊賀文化産業協会)
時間:9:00~17:00(入場は16:45まで)
http://igaueno-castle.jp/

★便石山(象の背)
住所:北牟婁郡紀北町
電話:0597-46-3555(紀北町観光協会)
http://www.kihoku-kanko.com/

関連情報
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つづきは伊賀市で
つづきは紀北町で

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